手づかみ食べが始まったら
のどを通る大きさは1.5cm以下。対象月齢の表示は、誤嚥を保証していない
手づかみ食べは、生後9か月頃から始まります。積極的にさせたい行動ですが、一口の量を大人が決められなくなります。この時期はまだ奥歯がなく、歯ぐきでつぶせる硬さでなければかみつぶさずに丸ごと飲み込みます。
左は危険な例、右は安全な例です。
- すること:のどを通る大きさ ── 1.5cm以下に切る。小さくても豆類は別
国民生活センターは、1歳前後の乳幼児に食事を与える際は喉を通過するサイズ(1.5cm以下)に小さくちぎるよう求めています。1歳児の口径は3cmほどですが、喉の大きさは直径1cm以下です。口に入る大きさなら、のどに詰まりうる大きさです。ただしこれは丸飲みによる窒息を防ぐ目安で、気管に入る誤嚥食べものや飲みものが、食道ではなく気管のほうへ入ってしまうこと。を防ぐ数字ではありません。豆類は小さくても危険です。 - すること:歯ぐきでつぶせる硬さまで加熱する
親指と人差し指で軽くつまんで形が崩れるくらいが目安です。にんじんやさつまいもは、箸がすっと通るまで煮ます。生の野菜スティックは、まだ早いです。 - しないこと:対象月齢の表示だけを見て、原材料を見ないまま与えない
上の事例のとおりです。豆が入っていないかを原材料の欄で確かめます。噛まずに飲み込む癖のある子では、とくに注意します。 - しないこと:食べものを口に入れたまま、はいはいで移動させない
消費者庁は、食品を口に入れたまま遊んだり、話したり、寝転んだりさせないよう求めています。座って食べ終えるまでを一区切りにします。 - しないこと:泣いている子をあやそうとして、食べものを食べさせない
消費者庁が名指しで挙げている場面です。泣きながら吸い込みます。 - しないこと:大人や上の子の皿を、手の届く位置に置かない
自分で手を伸ばして取れるようになります。丸いもの、豆・ナッツの扱いは1〜2歳の「食品による窒息」、もち・白玉・こんにゃくゼリーは3〜5歳の「食品による窒息は、まだ続く」にまとめました。 - しないこと:食べ終わったスタイのまま、寝かせない
こども家庭庁は、保育施設の日常の点検項目に「よだれかけを外してから、子どもを寝かせている」を挙げています。食事のあとそのまま昼寝に移ると、着けたままになります。ひもが首に巻き付き、布が顔を覆います。
対象月齢の表示を信じて与えた例(日本小児科学会 傷害速報 No.45)
10か月の子が、市販のベビーフード(豆と肉入りのシチュー、 対象は9か月〜)を食べたあとに、気管支異物と化学性肺炎を起こしました。 気管支から出てきた大豆片のひとつは 8mm×3mm の大きさでした。
委員会はこう書いています。 「この大きさのものが10か月児の気管支に入っていれば、 気道閉塞に近い状態となり、呼吸困難をきたすことは容易に想像できる」。
包装には「9か月頃から、歯ぐきでつぶせる固さ」と書かれており、 注意書きに誤嚥食べものや飲みものが、食道ではなく気管のほうへ入ってしまうこと。のことは書かれていませんでした。 ベビーフードの指針にも業界の自主規格にも、誤嚥食べものや飲みものが、食道ではなく気管のほうへ入ってしまうこと。に関する記載はありません。 対象月齢の表示は、誤嚥食べものや飲みものが、食道ではなく気管のほうへ入ってしまうこと。しないことを保証していません。 原材料の欄に豆が入っていないかを、自分で見ます。
🛍 グッズの選び方
PR- 麺も肉も葉野菜も切れる刃のものを選びます。やわらかいもの専用だと、取り分けの食事で使えません。
- 刃が開かないロックが付いたものを選びます。食卓やかばんの中で開くと危険です。
- ケース付きを選ぶと持ち歩けます。外食や取り分けのときに、その場で短く切れます。
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この項目の根拠
- カットパンによる乳児の窒息事故が発生─小さくちぎって与え、飲み込むまで目を離さないで─(国民生活センター・PDF)(新しいタブで開きます)
1歳前後の乳幼児に食事を与える際は、喉を通過するサイズ(1.5cm以下)に小さくちぎって与え、飲み込むまで目を離さないこと。1歳児の口径は3cmほど、喉の大きさは直径1cm以下であること。「10ヶ月頃から」と表示されたカットパンを10か月の男児が食べて窒息し死亡した事例、同じ銘柄のカットパンを11か月の男児が食べて喉に詰まらせ窒息した事例。製造事業者が丸ごと飲み込めないよう商品サイズを縦40mm・横60mm・厚さ20mm程度に変更したこと。 - 傷害速報 No.45 大豆の誤嚥(日本小児科学会・PDF)(新しいタブで開きます)
10か月が市販のベビーフード(豆と肉入りシチュー80g、対象:9か月〜)を食べた後に気管支異物・化学性肺炎を起こした事例。気管支から排出された大豆片の一つは8mm×3mmであり、この大きさのものが10か月児の気管支に入っていれば気道閉塞に近い状態となり呼吸困難をきたすことは容易に想像できるとされていること。包装容器の外側には「9か月頃から、歯ぐきでつぶせる固さ」と表記があるが、包装容器の注意書きには誤嚥のことは記載されていないこと。ベビーフードの指針にも日本ベビーフード協議会の自主規格にも誤嚥に関する記載はないこと。小児の気管支異物として最も頻度が高いものは豆類であり、豆類は化学性肺炎を起こすこともよく知られていること。本児は食事時に噛まずに飲み込む癖があったこと。 - 子ども安全メール from 消費者庁 Vol.569「パン等による子どもの窒息や誤嚥に気を付けましょう!」(消費者庁)(新しいタブで開きます)
小さな子どもの口の大きさは直径約4cmで喉はそれよりも細く、口に入るものは何でも窒息や誤嚥の原因になりうること。粘着性が高いもの・丸いもの・つるっとしたもの・固くてかみ切りにくいものは特に注意が必要であること。食品に応じて小さくカットし柔らかく調理すること。市販品に表示されている対象月齢はあくまで目安で、与える前に子ども自身の発達を見ること。食事の際は水分をとり喉を湿らせること。 - 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版・こども家庭庁・PDF)(新しいタブで開きます)
手づかみ食べは生後9か月頃から始まり、1歳過ぎの子どもの発育及び発達にとって積極的にさせたい行動であること。9〜11か月頃は歯ぐきでつぶせる固さのものを与えること。食品は子どもが口の中で押しつぶせるように十分な固さになるよう加熱調理をすること。 - 子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック(消費者庁・PDF)(新しいタブで開きます)
食品を口に入れたまま遊んだり、話したり、寝転んだりさせないようにすること。泣いている子どもをあやそうとして食品を食べさせるのはやめること。 - 教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン(こども家庭庁)(新しいタブで開きます)
日常的な点検のチェックリストに「よだれかけを外してから、子どもを寝かせている」「ミルクを飲ませた後は、ゲップをさせてから寝かせる」が挙げられていること。睡眠前及び睡眠中の乳児の窒息リスクの除去として、ヒモまたはヒモ状のもの(例:よだれかけのヒモ)を置かないこと、口の中に異物がないか確認すること、ミルクや食べたもの等の嘔吐物がないか確認すること。