赤ちゃんとこどもの安全ノート › 4〜6か月

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乗せない

おんぶなら自転車に乗せてよいか

法令では認められているが、転倒時に頭にかかる力は、6か月児で重い頭部外傷が生じる水準の7〜15倍

首がすわると、おんぶができるようになります。自転車の乗車人員の決まりでは、おんぶでの同乗は認められています。それでも、1歳未満をおんぶして自転車に乗ることは勧められません。転んだときに頭にかかる力が、重い頭部外傷が生じるとされる水準を大きく超えるからです。

移動手段の比較図。左はママがおんぶひもで赤ちゃんを背中の高い位置に背負ったまま、車道のそばを自転車でふらつきながら走っていて、赤ちゃんの頭を守るものは何もない。右は同じママが自転車を使わず、ベビーカーを押して歩道を歩いていて、赤ちゃんはベビーカーでシートベルトを締めている 左は危険な例、右は安全な例です。
左:おんぶしたまま自転車に乗る/右:この時期はベビーカーか徒歩で
  • しないこと:
    1歳未満をおんぶして自転車に乗らない
    法令で禁じられてはいませんが、転倒時に頭にかかる力が、重い頭部外傷が生じる水準を大きく超えます。
  • しないこと:
    抱っこしたまま自転車に乗せない
    各都道府県の公安委員会規則では、同乗させるには幼児用座席を使うかおんぶする必要があります。おんぶに替えても勧められないことは、上に書いたとおりです。
  • しないこと:
    この時期は、幼児用座席を使わない
    幼児用座席を使えるのは1歳からが一般的です。製品ごとに下限は違いますが、この時期に使える座席はありません。1歳を過ぎてから、座席の対象年齢を見て選びます。
  • しないこと:
    ヘルメットをかぶせれば安全、とは考えない
    1歳未満を対象とした自転車用ヘルメットは市販されていません。実際、背負って同乗していた子のヘルメット着用率は、2006年の全国調査で0%でした。頭を守る手段がないまま乗せることになります。
  • しないこと:
    「自分は慣れているから大丈夫」と考えない
    背負って同乗していた保護者の63.5%が、過去にふらついて転倒した、または転倒しそうになったと答えています。この割合は、ほかの同乗の形より高い傾向にあります。おんぶは背中が見えず、重心が高くなるからです。

測った結果(日本小児科学会 傷害速報 No.71)

6か月の乳児ダミーを子守帯で成人女性ダミーに背負わせ、自転車を転倒させて 頭にかかる衝撃を測った実験があります。

頭部傷害基準値(HIC)は、頭にかかる衝撃の強さを数値にしたもので、 大きいほど頭の傷が重くなります。 背負われた状態での値は3,013〜6,019でした。 成人では頭部傷害基準値が1,000以上で重い頭部外傷が生じるとされ、 6か月児での基準値は400と推測されています。 測られた値は、この400の7倍から15倍にあたります。

実際に、0歳5か月の赤ちゃんが、自転車の転倒で母親の背中から放出され、 右頭頂骨骨折・急性硬膜下血腫・脳挫傷を負い、脳挫傷に伴う症候性てんかんを起こした事例があります。 垂直方向に1メートルを超える高さからの墜落で、水平方向にも1メートル近く放出されていました。

2016年には、7か月の男児を背負った保護者の自転車が乗用車と接触し、男児が死亡した事例も報道されています。

この項目の根拠
  • Injury Alert No.71 自転車運転中の保護者に背負われた状態から転倒時に放出され重症頭部外傷を負った乳児(日本小児科学会・PDF)(新しいタブで開きます)
    0歳5か月が自転車運転中の母親に子守帯で背負われた状態から転倒時に放出され、右頭頂骨骨折・急性硬膜下血腫・脳挫傷・脳挫傷に伴う症候性てんかんを負った事例。垂直方向が1メートルを超える高さからの墜落で水平方向にも1メートル近く放出されたこと。2016年5月に7か月の男児を背負った保護者の自転車と乗用車が接触し男児が死亡した事例の報道。全国80か所の幼稚園児・保育所児の保護者約1万人への調査で、子どもを背負って自転車に同乗させていた保護者は0.9%、その約9割が1歳以下で、ヘルメット着用率は0%だったこと。63.5%の保護者が過去にふらついて転倒した、あるいは転倒しそうになったと回答し、この割合は他の同乗形態に比べて高い傾向にあること。6か月の乳児ダミーでの計測で、背負われた状態の頭部傷害基準値(HIC)は3,013〜6,019であり、成人ではHICが1,000以上で重度の頭部外傷が生ずるとされ6か月児でのHICは400と推測されること。
  • 子どもを抱っこして自転車に同乗させないで(国民生活センター)(新しいタブで開きます)
    各都道府県公安委員会規則では幼児用座席を使うかおんぶする必要があり、抱っこしての同乗は道路交通関係法令に違反すること。1歳未満を対象とした自転車用ヘルメットは現在市販されていないこと。