誤飲を防ぐ
何でも口に入れる時期の誤飲
トイレットペーパーの芯を通るものは、のどに詰まりうる
手に取ったものを口に運ぶようになります。消費者庁は、3歳児の口の大きさを直径約4cmとし、これより小さいものは口の中に入り、誤飲するおそれがあるとしています。のどは口よりも細いので、トイレットペーパーの芯(直径約39mm)を通るものは、口に入って誤飲しうる大きさです。
左は危険な例、右は安全な例です。
飲み込むと特に危険なものと、体の中で起こること
| ボタン電池 | 消化管に触れた電池から電流が流れ、電気分解でアルカリができます。アルカリはタンパク質を溶かすので、消化管の壁が化学やけどを起こします。国民生活センターが生理食塩水に浸した鶏肉に電池を当てた試験では、接触部に沿って損傷ができ、その付近はpH13を超える強アルカリでした。もっとも危険なのはコイン形リチウム電池です。電圧が高く放電が速いうえ、大きいものは乳児の食道の狭いところに引っかかり、押し付けられた粘膜がすぐに傷み始めます。食道に穴があき、その先の大動脈が破れて失血死した例が報告されています。鼻に入れて鼻中隔が溶けた例もあります。 |
|---|---|
| 小さな磁石(マグネットセット) | 複数個が体の中に入ると、磁石どうしが腸壁をはさんでくっつき、消化管に穴があきます。誤飲事故が相次ぎ、経済産業省が販売を規制する対象にしました。上の子の玩具としてばらけた1個が、赤ちゃんの手元まで転がります。 |
| 吸水樹脂ボール | 水で膨らむボールです。腸の中で膨らんで腸閉塞を起こします。これも販売規制の対象になりました。 |
| たばこ・吸い殻のつかった水 | 缶やペットボトルを灰皿の代わりに使うと、ニコチンが溶け出した液体ができます。この液体は体に吸収されやすく、特に危険です。飲んだ場合や普段と違う様子があるときは、何も飲ませず、直ちに受診します。銘柄名かパッケージを持って行きます。 |
- すること:寝かせる場所の周り、手を伸ばして届く範囲を見渡す
この時期はまだ自分で移動しません。危ないのは、寝かせた場所から腕を伸ばして届く範囲です。プレイマットに下ろす前に、その周りを見ます。 - しないこと:上の子のおもちゃや小物を、赤ちゃんの横に置かない
上の子が持っているシールやビーズ、ブロックの小片を、赤ちゃんの手元に置いていくことがあります。遊ぶ場所を分けます。 - しないこと:ボタン電池と、それを使う製品をテーブルの上に置かない
未使用のものも使用済みのものも、手の届かない場所にまとめます。製品のどこに電池が使われているかを確かめ、電池のフタが外れやすくなっていないかを点検します。国民生活センターによると、工具なしで1動作で開くスライド式やキャップ式のフタは、落下でも外れます。電池を簡単に取り出せるおもちゃは選びません。上の子が取り出した電池や、親が電池交換中に置いた電池での事例が報告されているので、電池交換は小さな子に見せないようにします。 - しないこと:小さな磁石と吸水樹脂ボールを家に置かない
上の子の分も含めて家から出します。 - しないこと:缶やペットボトルを灰皿の代わりに使わない
吸い殻はビニール袋に包んで密閉し、赤ちゃんが取り出せないようにします。たばこと加熱式たばこのスティックは、目に触れない場所に保管します。
🛍 グッズの選び方
PR- 誤飲チェッカーは、おもちゃや日用品が「のどに詰まるサイズか」を筒に落として確かめる道具です。感覚ではなく実測で判断できます。
- ボタン電池は個別に仕切られた電池ケースに入れて、子どもの手の届かない場所に保管します。
- 上の子がいる家では、小さな部品を含むおもちゃをふた付きの箱にまとめ、遊び終わったら戻す場所を決めます。ふたはかぶせるだけの軽いものを選びます。ちょうつがいで留まった重いふたは、上の子が指をはさみます。
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この項目の根拠
- Vol.624 体の中で、くっつく「マグネットセット」、膨らむ「吸水樹脂ボール」の危険-誤飲事故防止のため販売規制へ(消費者庁)(新しいタブで開きます)
3歳児の口の大きさは直径約4cmで、これより小さいものは子どもの口の中に入り誤飲するおそれがあること。ボタン電池が食道の内壁などに貼り付いて化学やけどのおそれがあること。ネオジム磁石製の「マグネットセット」(磁石製娯楽用品)と水で膨らむボール「吸水樹脂ボール」(吸水性合成樹脂製玩具)で重篤な事故が相次いだこと。磁石は腸壁を挟んで留まり消化管穿孔(穴があく)、吸水樹脂ボールは腸内で膨らみ腸閉塞などの重篤な症状を引き起こす可能性があること。経済産業省において販売の法規制を実施するための作業が進められていること。 - 子どものボタン電池の誤飲事故に気をつけましょう!─電池の放電によるアルカリで消化管が損傷します─(国民生活センター)(新しいタブで開きます)
誤飲したボタン電池が消化管に接触して消化液等の電解質に電気が流れると、電気分解によってアルカリが作り出され、アルカリにはタンパク質を溶かす性質があるため消化管壁が損傷(化学やけど)を受ける可能性があること。生理食塩水に浸した鶏肉にボタン電池を接触させた試験で接触部に沿って損傷が見られ、損傷部位付近はpH13を超える強アルカリ性であったこと。化学やけどではコイン形リチウム電池が最も危険で、他の電池に比べて電圧が高いため放電が速いこと、サイズが大きいものは乳幼児では食道の狭窄部に引っかかり、食道粘膜に押し付けられるとすぐにびらんが始まり、進むと食道に穴が開いてその先にある大動脈の壁も溶かし、大動脈が破裂して失血死となること。鼻の中にボタン電池を入れ鼻中隔が溶けてしまった例もあること。ボタン電池はどのような状況でも子どもの手が届かないところに保管し、兄姉など年上の子が取り出した電池を下の子が誤飲することや、親が電池交換中に置いた電池を誤飲した事例があるため、小さな子どもには電池交換を見せないこと。機器の電池収納部のふたのうち、道具を必要とせず1つの動作で開けられるスライド式やキャップ式は注意が必要で、落下試験では電池収納部のふたが外れて電池が飛び出したこと。玩具は「STマーク」付きの商品を選ぶこと。子どもが訪問する先でもボタン電池等の管理をしっかりすること。誤飲したところを発見しても急に大きな声をかけず、口の中のものは速やかに取り除き、飲み込んだものは無理に吐かせず、速やかに医療機関を受診し、電池の種類や使用状況を医師に伝えること。 - Vol.628 たばこ誤飲 - 加熱式たばこも要注意!(消費者庁)(新しいタブで開きます)
飲料の缶やペットボトルを灰皿代わりに使用することはやめること。ニコチンが溶け出した液体は身体に吸収されやすくなるため特に危険であること。加熱式たばこのスティックは紙巻きたばこより小さく、誘熱体として金属片が内蔵された製品もあり誤飲事故も複数報告されていること。たばこを床やテーブルの上などに放置せず、子どもの目に触れない場所や手の届かない場所に保管すること。吸い殻は直接捨てずにビニール袋などに包装して密閉するなど、子どもが容易に取り出せない工夫をすること。たばこが浸っていた液体を飲んだ場合や普段と違う様子がある場合は、何も飲ませず直ちに医療機関を受診すること。受診時は可能な限り銘柄名やたばこのパッケージを持参すること。