赤ちゃんとこどもの安全ノート › 0〜3か月

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情報の見分け方

SNSの「裏技」を試す前に

同じ種類の製品でも、メーカーによって禁止事項が違う。他人のやり方は真似できない

育児の「裏技」は、見た瞬間に試したくなるようにできています。しかしベビー用品は、メーカーごとに安全対策の考え方も製品の仕様も違い、注意事項や禁止事項にも差があります。ある製品で問題のない使い方が、別の製品では禁止されていることがあります。

情報の扱い方の比較図。左は危険な例で、スマホの短い動画を見ながら、抱っこひもを変わった形に折りたたんで赤ちゃんを乗せようとしている。右は安全な例で、床に取扱説明書を広げ、抱っこひもの実物と見比べながら装着している 左は危険な例、右は安全な例です。
左:動画を見てそのまま真似る/右:手元の取扱説明書と見比べる
  • すること:
    その使い方が、手元の取扱説明書に書いてあるか確認する
    書いていない使い方は、メーカーが想定していない使い方です。説明書が見つからなければ、メーカーのサイトで型番から探せます。
  • すること:
    出典をたどれるか見る
    公的機関や学会の情報か、個人の経験談か。このサイトも各項目に根拠を置いています。たどれない情報は、ひとまず保留にします。
  • すること:
    迷ったら、メーカーのお客様窓口に聞く
    その製品で許される使い方かどうかは、メーカーだけが答えられます。
  • しないこと:
    「うちの子は大丈夫だった」を根拠にしない
    事故は、同じことを何度もやったうちの一度で起こります。
  • しないこと:
    対象月齢・体重の下限が書かれていない情報を信じない
    下限を下回る時期の使用が、いちばん危険です。
  • すること:
    海外製品を並行輸入で買うときは、日本語の説明書の有無を確認する
    日本語の取扱説明書がなく、問い合わせもできない場合があります。海外規格は適用月齢や設計の考え方が国内基準と違います。
  • しないこと:
    広告かどうかを確かめずに受け取らない
    「PR」「提供」の表示を探します。表示のないステルスマーケティング広告であることを隠して宣伝すること。2023年10月から景品表示法違反になる。は景品表示法で禁止されています。

抱っこひも ── 「ゆるめ」の装着で落下している

国民生活センターには、2019年度からの約5年10か月で抱っこひもに関する事故が176件寄せられ、 うち138件が子どもの落下でした。4件に1件の割合で骨折や頭蓋内損傷に至っています。 重篤なけがは0歳児、とくに月齢の低い子どもで起きています。

検証では、ゆるく装着すると取扱説明書どおりの装着よりすき間が大きくなり、 姿勢によって落下の危険が高まることが確認されています。

東京都の報告書によると、抱っこからおんぶへの変更方法を説明している製品がある一方で、 子どもを乗せた状態での抱き方の変更を禁止している製品があります。 必ず手で支えるよう書いている製品も、横抱っこに限って書いている製品もあります。 だから、他の人がやっている方法をそのまま真似できません。 自分の持っている製品の取扱説明書だけが、その製品の正解です。

はちみつ ── レシピは安全性を保証しない

1歳未満にはちみつを与えると、乳児ボツリヌス症を起こすことがあります。 まれに死亡例もあり、ボツリヌス菌は熱に強く通常の加熱では死にません (4〜6か月タブ「はちみつと乳児ボツリヌス症」)。

にもかかわらず、投稿型のレシピサイトには、はちみつを使った離乳食のレシピが載ることがあります。 投稿されたレシピや「作ってみた」報告は、安全性を確かめたものではありません。 加熱すれば大丈夫、少量なら大丈夫、という書き方を見かけても、どちらも当てはまりません。

よく見かける言い方と、確かめ方

たとえば、次のような言い方を見かけます。 右側は「正解」ではなく、どこを見れば自分の場合の答えが分かるかです。

「抱っこひもを折りたたむと、ヒップシートとして使える」
その使い方が手元の取扱説明書にあるかを見ます。 たとえばエルゴベビーのベビーキャリアの説明書には 「本製品は、乳幼児を抱っこやおんぶをするための1人用ベビーキャリアです」と用途が書かれ、 他の用途に使わないこと、改造や不当な修理をしないことが警告として挙げられています。 ヒップシート機能のある製品なら、その使い方は説明書に載っています。
「ベルトはゆるめのほうが、赤ちゃんが苦しくない」
国民生活センターの検証では、ゆるく装着すると取扱説明書どおりの装着よりすき間が大きくなり、 姿勢によって落下の危険が高まりました。実際に、前かがみになった拍子に 脇からすり抜けて落ちた事例があります。
「吐き戻しが減るので、タオルを入れて少し傾ける」
こども家庭庁は、柔らかいクッションや傾斜のあるマットレスを避け、 身体が沈み込みにくく傾斜のない寝具を使うよう案内しています。
「肌の保湿は、薬を塗ってラップで覆うとよく効く」
生後3か月の赤ちゃんが、軟膏のついた食品用ラップフィルムで顔を覆われ、 窒息して亡くなった事例があります。頭皮を覆っていたラップが体動でずれ、 鼻と口をふさいだと考えられています。この月齢では、顔にかかったものを自分で取り去れません。 皮膚の治療法は、自己流にせず医師の指示どおりに行います。

📚 読んでおくと役に立つ本

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  • エビデンスの扱い方そのものを書いた本を1冊持っておくと、個別の情報を自分で判断できます。
  • 子どもの事故に特化した本は、このサイトと同じ範囲を体系立てて読めます。
  • 情報リテラシーの入門書は育児向けではありませんが、「誰が何のために出した情報か」を見る型が身につきます。

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